仕事で
しおりのサンプルが必要だったので書店を突撃。
「レジ前しおり総ざらい大作戦」を実行してきました。
(なさけない)
必要な雑誌があったのでついでにさらさらっともらってきたのは
ちょっと小さめの1フロアーの書店。ここは問題ない。
だが
新宿紀伊国屋はどうだ!?
しおりを設置しているのは主に文庫コーナー。
レジ前は混雑を防ぐためロープがひかれ、店員はカウンターごしに
すずやかな視線をふりまいている。これは何も買わないのにちょっとレジ前までいって
「しおりください、えっへっへ」と全部持ってこれる雰囲気ではない!
文庫を!文庫を買わなくては!!
嗚呼、膨大な蔵書量が憎らしい。
焦れば焦るほどほしい本なんて一冊もなかったような錯覚に襲われる。
いつもはほしいのに買えないって状況ばかりなのに
なんで
こんなときだけ一冊も思いつかないんだーーーー
探せーーー
なにかあるはずだーーー
冷や汗とともにつかみとった一冊!
こっ、これだっ!!
これで良いっ!
レジにもってってからこのセレクションはどうかと思った。
普段はカバーを断るんだけどさすがにつけてもらった。
時代は21世紀。
トルーマン・カポーティの「冷血」を一心不乱に読みふける
疲れた顔の女が満員電車に乗ってたら、ちょっと怖い。
気がする。
「ドグラ・マグラ」よりいいか・・・
んっ・・・??
940円!?!?
高けぇ!!!(つД`。)
そうだ、高かったから借りて読んだんだった・・・orz
おかげさまでしおり30枚くらいもらえました。
取ってったらむしろ「ありがとうございます」と言われたよ。
ノンフィクションというジャンルを切り開いたといわれる作品ですが
半世紀近くもたった今なお色あせることのない作品だと思います。
(高かった負け惜しみではない)。
同じくリアルクライムを扱ったノンフィクションで
おすすめなのはマイケル・ギルモアの「心臓を貫かれて」。
村上春樹が訳していることでちょっと有名になったのですが、
ギルモア氏がこの文章を書き上げたその苦悩が伝わってくるような
素晴らしい作品だと思います。
どちらも凄惨な殺人事件を扱ったノンフィクションなので「素晴らしい」と評するのは不謹慎と感じるかもしれませんが。
圧倒的なリアリティーの前で
ただただ呆然とする。
そんなわけで通勤電車に「冷血」
夕食後に「FF12」という異様な生活を送るハメに。
でもって週末はレッズなんだなー(笑)